「技術・人文知識・国際業務」ビザとは

就労ビザの中の1つである「技術・人文知識・国際業務」のビザについて説明します。「技術・人文知識・国際業務ビザ」は、いわゆる「就労ビザ」の中の1つのカテゴリーです。よく誤解されていますが、「就労ビザ」という名前のビザはありません。「就労ビザ」には、実はいくつもの種類があって、、「技術・人文知識・国際業務ビザ」はその中の1つです。

専門知識を活かしたホワイトカラーの職種が当てはまり、具体的には営業やマーケティング、経理や貿易などの事務職、通訳や翻訳、デザイナー、SEなどのコンピュータ関連の仕事や、電機や機械系のエンジニアの仕事などが当てはまります。基本的には、大学や大学院、専門学校を卒業した外国人が就職した場合に取得できるビザ(在留資格)です。この「技術・人文知識・国際業務」ビザが認められるためにはポイント・条件があります。留学生を新卒採用したい場合でも、海外から外国人社員を招へいしたい場合でも、基準は同じです。

まず、就労ビザは、外国人が本人で申請できるものではなく、企業と契約を結んだ上で、入国管理局に申請します。つまり、内定が出ていて、さらに、雇用契約を結んだ上での申請となる、ということです。

雇用会社側の書類も多く提出する必要があります。大企業の場合は、規模や実績が証明しやすいため、比較的審査が通りやすい側面もありますが、中小企業・零細企業にとっては、会社に関するかなりの書類を提出する必要がありますので、簡単ではありません。事業規模が小さければ小さいほど就労ビザ取得の難易度は高くなります。

取得のための条件は、次の6つです。

仕事内容と大学での専攻との関連性

職務内容が、卒業した大学や専門学校で勉強した専攻の内容を活かせることが必要です。学歴と職務内容がリンクしていないと、就労ビザは不許可となります。したがって、入国管理局への申請に当たっては、いかに仕事内容と専攻内容がリンクしているかを、文書と証明資料で説明できるかが重要です。説明が下手だと、本来、許可になるべき案件も不許可になります。これが入管申請の難しいところです。

本人の学歴と職歴

外国人本人の学歴は重要です。卒業証明書や成績証明書でどんな内容を専攻したのかを確認します。これによって、就職する会社の仕事内容との関連性が審査されます。

会社と外国人との間に契約があること

ここでいう「契約」は、通常は雇用契約です。よって証明資料としては、「雇用契約書」を入国管理局へ提出することになります。既に就職が決まっているいるということの証明となります。少し難易度は上がりますが、雇用契約以外の派遣契約や請負契約でも就労ビザは取得できます。

会社の経営状態

会社の経常状態が安定していることが必要です。そのために通常は、決算書類を証明書類として提出します。

大幅な赤字だと、それはつぶれそうな会社である、つまり外国人社員に給料が払えないのではないか、と判断されてしまい審査が厳しくなります。しかし、ただ単に赤字だからといって就労ビザが絶対取れないとは言えません。赤字でも「今はこうだけど、将来はこんなふうに黒字化になる」と説明できれば大丈夫です。そのためには、それ相応の事業計画をつくって申請書に添付することによって、将来の会社の安定性をアピールすることも重要になります。また、新しくつくった会社には実績がありませんし、当然、決算書も作っていないと思います。新設会社で決算書を出せない場合は、必ず事業計画書を作成して提出する必要があります。

日本人と同等の給与水準であること

これは、外国人に対する不当な差別は禁止ということです。同じ会社に勤めているのであれば、日本人社員と同じくらいの給料をあげてください、という意味になります。

外国人本人に前科が無いこと

これは、就職する外国人が過去に警察に捕まったことは無いですか、ということです。不良外国人には、ビザは出さない、という入国管理局の方針です。

◎採用理由書作成上のポイント

採用理由書とは、内定を出した企業がその外国人にどういった職務内容をさせるのかどうしてその外国人を必要とするのか、ということを明確に説明した書面です。

就労ビザに当たっては、理由書として明確に記載し、入国管理局に提出することが重要です。まずは、内定した外国人の職務内容について分かりやすく説明していきます。採用理由書に記載した内容の信憑性を高めるため、事務所内の写真や会社案内、カタログ等もあれば添付したほうがいいでしょう。また、採用理由書だけでは入国管理局側が許可判断ができないということになった場合は、申請後により詳細な説明と追加書類の提出が求められることもあります。

◎フリーランスでの「技術・人文知識・国際業務」ビザの取得

例えば、企業などから仕事を外注されて、フリーランスとしてエンジニアで働く場合や、通訳者や翻訳者として働く場合もあると思います。この場合、フリーランスの形での「技術・人文知識・国際業務」ビザの取得は可能です。

フリーランスは、個人事業主という形となります。本来は、個人事業主として就労ビザの取得は難しいのですが、仕事の契約期間や契約金額、複数社との契約をしているなどで、継続性や安定性を認められれば、「技術・人文知識・国際業務」ビザの取得が可能となります。

ただし、売り上げの金額がかなり多くなってくる場合や、社員を雇うような規模になってきた場合は、「技術・人文知識・国際業務」ビザのままでは範囲外となりましので、「経営・管理」ビザへの変更を考えなければならなくなってきます。

「技術・人文知識・国際業務」ビザに該当する職業一覧

♦貿易業 ♦通訳・翻訳業 ♦語学学校の講師 ♦旅行業 ♦服飾デインテリアデザイナー業ザイナー業 ♦客室乗務員

♦企業のマーケティング担当者 ♦企業の広報、宣伝担当者 ♦企業の海外取引担当者 ♦企業の商品開発担当者

♦ホテルマン ♦営業等の事務系専門職 ♦システムエンジニア、プログラマー等のIT関連サービス技術者

 

※上記の職業に就かれても業務内容によっては、「技術・人文知識・国際業務」ビザが取得できない場合がありますのでご注意下さい。